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「仲介手数料、無料になりませんか?」

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「仲介手数料、無料になりませんか?」

ご案内を重ねたお客様からこう聞かれた時、私は心の中で「いってらっしゃいませ」と静かにお別れの準備をします。もちろん、数千万円の買い物で少しでも初期費用を抑えたいというお気持ちは痛いほどわかります。しかし、不動産取引において「無料」ほど恐ろしいものはありません。

無料の業者は「あなた」を客として見ていない

ボランティアで何十時間も働く企業はありません。買主であるあなたから手数料をもらわない業者は、一体どこから利益を得ているのでしょうか。答えは「物件の売主(建売業者など)」です。 つまり、無料業者の本当のお客様は「売主様」であり、あなたではありません。売主の利益を最大化するために動く業者が、買主にとって不利な条件を必死に交渉したり、建物の欠陥を厳しく指摘したりしてくれるでしょうか。無料業者が作成する契約書は、時に買主の保護が薄くなるリスクすら潜んでいます。

仲介手数料は「あなたの安全を守るための保険料」

私たちプロの仲介業者は、物件探し、複雑なローン審査、役所での権利関係の調査、ミスのない契約書の作成、引き渡しからアフターフォローまで、水面下で膨大な実務を行っています。 正当な対価(手数料)をいただくからこそ、100%「あなた(買主)」の味方として、売主に対して価格交渉を行い、物件のネガティブな要素も徹底的に調べ上げてお伝えできるのです。

値引き交渉に対する本音

1件目のご見学で即決され、「案内や調査の手間が大幅に省けた」という稀なケースであれば、私もお値引きのご相談に乗ることはあります。 しかし、1ヶ月以上かけて何件もご案内し、ローンを通すために銀行と必死に駆け引きをした後で「他は無料だから安くして」と言われてしまうと、プロとして全力を尽くしてきた信頼関係が根底から崩れてしまいます。そのため、そういった方とは一線を引かせていただいております。

手数料の安さだけを武器にする業者を選ぶか、正当な対価を払って「自分の人生と安全を全力で守ってくれるエージェント」を選ぶか。大きな決断だからこそ、誰を味方につけるか慎重に考えてみてください。